平成29年2月17日(金)午後7時から高岡市民病院2階講義室にて高岡市民病院泌尿器科部長 林典宏先生に「前立腺がん骨転移の最新マネージメント」の演題で講演していただきました。 
 近年、骨粗鬆症でビスホスホネート剤や抗RANKL抗体を使用している患者様で顎骨壊死が生じることが話題になっています。発症率は低いですが難治性です。
 実は、このビスホスホネート剤、抗RANKL抗体は骨粗鬆症のみならず、がんの骨転移にも使用されます。
 そこで骨転移が生じやすい前立腺がんの実状をご説明いただきました。現在の発生頻度、予後のお話から、がん性疼痛のケア、骨転移のマネージメントに関してわかりやすくご説明していただきました。発生頻度において2020年の男性がんの第一位が前立腺がんと予測されていますが、前立腺がんは早期発見早期治療でかなり予後が良いそうなので前立腺がんのPSA検診を50歳過ぎたら受診してほしいとおっしゃっていました。
 骨転移のマネージメントにおいて、疼痛管理や骨折を予防するためにビスホスホネート剤、抗RANKL抗体を使用するが、顎骨壊死を防ぐために今後ビスホスホネート剤や抗RANKL抗体を使用する際には歯科へ紹介していくこともおっしゃっていました。
 私たちはお薬手帳の確認だけでなく注射薬の確認、基礎疾患の確認をしっかり行う事を再認識しました。また口の中だけでなく、全身状態を配慮した治療を心がけていかなければならないと思いました。