令和元年高岡市歯科医師会学術講演会

日時: 令和 元年8月25日(日)9:30 ~12:30
場所: ウイングウイング高岡 503研修室 

 高岡市歯科医師会では、令和元年の学術講演会として、日本歯科大学生命歯学部名誉教授 代居 敬(よすえ たかし)先生をお招きして、残暑残る高岡にて、「パノラマ撮影法の基本から診断まで」をご講演いただいた。

 パノラマレントゲンの撮影原理は魚拓をイメージしていただくと解り易く、顔面という立体を二次元にパノラマ画像に描写される方法である。
 パノラマ撮影法にはいくつかの要点があるが、できるだけ再現性の高い画像を得るために頭位の位置決めが大切である。パノラマレントゲン画像の特徴は、画質は比較的低く、特に前歯部にひずみが多いが、再現性に優れ、全体の情報量を獲得するのに有効である。
 パノラマレントゲン読影の基本では、パノラマ撮影による診断は初期診断であり、次の検査項目を決めるためのスクリーニングであるから、可能性を排除できない診断名を除外しないように考える。常に何か異常が無いかを疑う目を養っていただきたい。疾患の読影のポイントは位置、形状、大きさ、中身、境界に留意し診断を考えるようにしたい。 
 パノラマレントゲン画像より外側の皮質骨の厚みに着眼することで、おおよその骨粗鬆状態も推察できる可能性がある。
 代居先生には、会員の日々の臨床に役立つレントゲンの基礎から臨床までを解説いただいた。

 最後に高岡市歯科医師会会長 山田真樹先生より代居先生に感謝状が贈呈され、高岡市歯科医師会副会長 立浪徹先生の閉会のあいさつで会は締め括られた。